電話自動音声応答システム(IVR)
電話音声自動応答システム(IVR)は、顧客からの電話にAI合成音声で応答し、自動で架電目的を伺います。顧客がプッシュ番号で目的を選択すると、そのまま適切な担当者に電話を繋ぎます。時間帯によって、複数の担当者の中から割り振る担当者を切り替えたり、営業時間外の案内をしたりすることもできます。担当者の手が塞がっており一定時間経過しても応答できない場合は、別の担当者へ回送したり、留守番電話に接続したりして、後で折り返す対応を取ることもできます。システムが自動で応答するため、呼出音が流れたまま長時間顧客を待たせることが減り、架電目的に応じて直接目的の担当者へ繋がるため、電話の一次対応に係る業務を効率化できます。また、顧客にとっても電話が繋がるまでの時間が短縮され、直接担当者に繋がることでスムーズな電話問い合わせが実現し、顧客体験を向上させることができます。
※IVR: Interactive Voice Response (インタラクティブ・ボイス・レスポンス)
電話自動音声応答システム(IVR)の例
電話自動音声応答システム(IVR)は顧客からの電話を受けると、次のようなAI合成音声による自動案内を行います。顧客がプッシュ番号を押して架電目的を選択すると、あらかじめ設定した担当者へ電話を繋ぎます。選択肢の中に顧客からのよくある質問とその回答を設定しておくと、担当者へ繋ぐことなく自動音声案内だけで対応を完結させることも可能です。なお、選択肢の数は3-5個程度に絞るのが良いですが、より細かく割り振りたい場合は、多段構成の選択肢を利用して振り分けることもできます。
サンプル音源(IVR)
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業種別活用法
製造業のお客様
自動車部品メーカーのA社は本社と工場の2拠点で事業を営んでいます。本社代表電話にかかってきた顧客からの電話をまずは総務部社員が一旦受けて、顧客の用件を伺ってから内容によって、営業部や工場の担当者に転送するという業務体制でした。顧客が見積を依頼する場合も、一旦総務部に繋がり、見積もり依頼の旨を説明してから、総務部から営業部に顧客から電話がかかってきており、見積もり依頼であることを説明してから、電話を転送していました。その間、顧客は電話を繋いだまま待たされていました。
A社の代表電話に電話自動音声応答システム(IVR)を導入すると、総務部社員が代表電話にかかってきた電話を取る頻度が下がり、本来の管理業務や経理業務に集中して取り組むことができるようになりました。また、顧客は直接営業部や工場へ繋がり、システム導入前と比べてスムーズな問い合わせができるようになりました。
宿泊業のお客様
ホテルを運営するB社は宿泊客へ24時間サービスを提供するためシフト制勤務体制となっており、顧客からの電話は、まずフロント係が受けて、用件に応じて予約係、客室係、宴会係、調理係の各担当者に電話を転送していました。限られた人員で24時間サービスを提供しているため、時間帯によって業務の繁閑差があり、フロント係を複数配置している日中時間帯においても、宿泊者のチェックインが集中する夕方の時間帯やチェックアウトが集中する午前中の時間帯は、目の前の宿泊客の対応に追われ、電話に出れないことも多々ありました。また、早朝や夜間にはフロント係以外のスタッフが不在となる時間帯があり、担当スタッフがいない時間帯の問い合わせについては、フロント係が用件を伺っておき、担当者へ伝えてから、改めて担当者から折り返すという運用となっていました。
B社の問い合わせ用電話番号に電話自動音声応答システム(IVR)を導入すると、顧客の要件に応じて担当者へ直接繋がるようになり、繁忙時間帯でも予約係に顧客からの電話が繋がらないというケースが減少しました。また、夜間の予約係が不在の時間帯において、宿泊予約を取るために電話をかけてきた顧客に対しては、まずは自動応答メッセージで予約ウェブサイトを案内した後、一定程度の顧客をウェブサイトへ誘導し、ウェブサイトからの予約が難しい顧客については、しばらくお待ちいただいてからフロント係に繋がるような運用に変更しました。システム導入前と比べてフロント係の電話受付業務の負担が減り、個々の担当者においても、担当者が不在の時間帯に電話対応が必ずしも必要ではない顧客はウェブサイトなどへ誘導するなど、販売機会を増やすことができました。また、顧客においても、目的の担当者へ直接繋がることができたり、ウェブサイトなどの別のチャネルを利用できたりと問い合わせに対する解決率が向上しました。
費用モデル
土日祝日を除く平日が営業日であるBtoB企業が電話自動音声応答システム(IVR)を導入する際の費用モデルを以下に示します。システムの要件は、営業時間内に電話をかけてきた顧客には、架電目的をプッシュ番号で選択してもらい、直接担当者へ電話を繋ぎ、営業時間外に電話をかけてきた顧客には、営業時間を案内するメッセージを流すという内容です。月間の営業日数は平均20日で、1日あたり平均2分の電話が5本程度あり、営業時間は原則固定で、年に数回の割合で臨時休業が発生するものとします。
導入にかかる費用は、システム開発とプロジェクト管理のための工数が4.8人日で合計432,000円です。この中には、基本設計、詳細設計、コーディングやテストの費用、ドキュメント作成費、音声メッセージのスクリプト(台本)作成費が含まれます。作業着手後に要件を追加または変更する場合は、追加の費用がかかります。また、作業への着手後の作業中止または変更は作業の進捗状況に応じたキャンセル費用がかかります。
運用にかかる費用は、システムの利用料金が1分あたり50円で、1か月の累計が200分の場合は合計10,000円です。保守にかかる費用は、アプリと基盤の保守のための工数が毎月1.0人日で合計90,000円です。この中には、年に数回手動で営業日を変更するための費用、音声メッセージのスクリプト(台本)の軽微な変更に対応するための費用、担当者の接続先電話番号を変更するための費用、システム障害時に原因の調査や復旧に要するための費用が含まれます。システムの内容を大幅に追加・変更する場合には新規開発扱いとなり、システム開発の工数が別途かかります。
区分 | 内容 | 単価 | 数量 | 単位 | 費用 |
---|---|---|---|---|---|
導入費用 | システム開発工数 | 1,800,000円/人月 | 4 | 人日 | 360,000円 |
プロジェクト管理工数 | 1,800,000円/人月 | 0.8 | 人日 | 72,000円 | |
導入費用合計 | 432,000円 | ||||
月額費用 | システム利用料金 | 50円/分 | 200 | 分 | 10,000円 |
アプリ保守工数 | 1,800,000円/人月 | 0.5 | 人日 | 45,000円 | |
基盤保守工数 | 1,800,000円/人月 | 0.5 | 人日 | 45,000円 | |
月額費用合計 | 100,000円 |
※上記金額は税別表示です。また、通信会社等との契約が別途必要となる場合があります。
※上記費用例はモデルケースです。お客様の希望や状況により、実際の費用は変動します。詳しくはお問い合わせください。
※本サービスは、お客様の依頼に基づき当社がシステムやコンテンツを構築し、もしくは、お客様の代理として当社が権利者からシステムやコンテンツの利用ライセンスを取得し、または、その両方を組み合わせて提供しますが、原則当社はお客様へシステムやコンテンツの利用権のみを販売または再販するもので、別段の定めがない限り、システムの所有権や知的財産権は、当社またはライセンス元に帰属します。
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